5cyluq7v.JPGキオスクなどのごく限られたスペースで販売される文庫本って、いったいどんな基準で選ばれているのか不思議じゃありません?

道中読むものが尽きて、地下鉄の売店で手に入れた一冊。諸田玲子という作者の名前は初めて目にしました。歴史を舞台にけっこう作品も多いようですね。

「氷葬」も江戸時代のサスペンスもの。かなり面白いです。文章もシャープ。文春のサイトからベタ貼りですが・・・
『夫の知己を名のる男に凌辱され、ついには激情にかられて男を殺してしまった下級藩士の妻・芙佐。死体を沈めた沼は一面氷におおわれたが、芙佐の悪夢はまだはじまったばかりだった……。時代の大きなうねりに呑みこまれたひとりの女性が、自らにめざめ、力強く闘う姿を緊迫した筆致と息をのむ展開で描いた秀篇。』
です。

推理・サスペンス・冒険・女性の自立とけっこう要素は多いのですが、丁寧に書かれていて満足感があります。他も見てみようかな。